強いチームの作り方(WEB+DB PRESS vol 83)を読んだ

都会に居ると、少々感度が低くても、本屋に行くと技術書も自然と目に入るのですぐ買えたのですが、田舎に来ると本屋がそもそも無いので WEB+DB も、もう次の号が出そうという所でギリギリ買えた。。

ここ数年こういう内容の興味をなくしていたので、知らないプラクティスがたくさんあって面白かった。

ざっくりメモ

  • 強いチームの違い
    • 状況を把握する
    • 対応策を検討する
    • 必要な能力を身につける
    • 繰り返す
  • 強いチームは環境変化に対応し続けられる多様性を持つ
  • チームが負っている責任は「説明」と「改善」
  • 自分たちが従うルールは自分たちで決めて、守り、状況を改善する
    • 拳から5本指
  • チームメンバーの育成もチームで
    • 失敗ワークショップ
    • 多能工星取表
  • チームのマネージャーの役割の変化
    • 権限の移譲レベル
  • チームのコミュニケーション
    • コミュニケーションの基本モデル
    • 同期型と非同期型の使い分け
    • それぞれのコミュニケーションのやり方(会議・メール・チャット・ドキュメント共有・チーム外)
  • チームの評価
    • 評価の方法
    • フィードバックの方法

特に気になったこと

拳から5本指

チームも人数増えてくると、どうしても社歴や職歴に幅が出てきますし、発言もぐいぐい来る人とそうでない人がいます。個人的には、全員がぐいぐい発言するようになる必要は無いと思いますし、マイノリティの意見は小さくなってしまうという傾向もあると思います。

意思表示として Yes/No しか無いと、消極的な人やマイノリティは(ある意味面倒くさくなって)Yes とあげてしまうかもしれません。

拳から5本指はそういう時にプランニングポーカー的に意思表示できていいなーと思いました。

まあ、それでも声の大きい人が仕切ってしまうと結果は同じになってしまうかもしれませんが。

どういう意思表示ができるかで、今話し合ってる課題に対する理解度なんかも分かっていいんじゃないかなーと。つい、よく分からないけど Yes って言っちゃう事あるじゃないですか。(お前の仕事への姿勢が悪いって言われそうですが、実際みんながみんな遠慮無く発言できる訳じゃないと思うんですよね。)

多能工星取表

リーダーの人とかは、なんとなく「この人はこういうの得意そう」ってのを知っているんですが、それでもなんとなくだったりすると思います。意外に「最近入ったこの人ってどういう事が得意なんだろう」って話し合わない気がします。(なんでだろ?プライバシーと思われたりするのか?)

タスクの割り振りや、誰に質問すればいいか、どういうペアでアサインすればいいかももちろんですが、本にもあるようにスキル育成の意味でも星取表ってゲームぽくていいなーと思います。(coderwall のバッヂみたいで楽しい)

なんか会社に居ると「学びたい」って発言しにくくなるのなんでしょうね。結局学びたいことは、そういう人を新しく雇用される事でそのポジションは埋まっていったりするんですよね。

I message

私は初めてこのワードに出会いました。コーチングとかで使う用語なんですかね?「YouメッセージとIメッセージとWeメッセージ」みたいに説明されている記事が見つかりました。

自分を振り返ると、無意識ですが、IメッセージとYouメッセージの両方を使っているなと思います。

主語を「私」にするというのはすごい大事だなと思います。コードレビューのコメントとかのテキストコミュニケーションだとそれに加えて、ちゃんと良い反応が返ってくる書き方をするべきだなーと考えさせられました。

例えば、「理由をちゃんと述べる」とか、「相手の意見を促す」とかですかね。 「それは違うんじゃないですか」と書かれても、相手は「違う」の意図も分かりませんし、何を考えていいかも分からない。「私は似たクラスのこの書き方に合わせた方がいいと思いますが、どう思いますか?」だと理由もわかるし、それに対する反応もちゃんと書ける気がします。

まあ、チームのテンションとかレベル感にもよると思いますが、個人的には「相手がどう感じるか」みたいなのは大事にしたいなーと思いました。

えてしてそういうのは「冗長」「簡潔に書いて」と注意されたりするんですけどね。。まあ、それもチームのルールとして決める事なんでしょうね。

評価の項目

評価に関しては、個人的に課題感ある部分です。ピアレビューの話しとかはよく聞いたりしますが、なかなか社風もありますし、技術者に対する評価やフィードバックをどう考えてるかとかもあるので、導入は難しいんだろうなーと。。

個人の評価を行うのは個人のパフォーマンスの改善のためでもある と本にも書かれていましたが、給与査定というよりも、そういう視点が必要だなぁと感じました。(まあ、それは別にやれよという事かもしれませんが)

最近だと ペパポ さんの評価制度に関する記事をよく見ますが、いろいろ考えられているなぁと感心します。

よりよい評価結果というアウトプットを、評価者と被評価者との協働でつくり上げる というのは、かなりグッと来るフレーズです。

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