ワインを楽しむ教科書を流し読みした

2, 3 ヶ月前に多分同じシリーズのコーヒーのを買ったときについでに買ったと思う。こういう本は勝手満足して終わることが多いので、ざっとでもいいので目を通すことにしようと。

実際、後半は商品の紹介だったり、マナーや美味しい飲み方みたいな感じで、じっくり読むというよりは、必要に応じてって感じだったので、前半をざっと読んだ。

ロゼワイン

あまり自分で買うことはないが、店で飲むことはあるロゼ。なんとなく赤と白の中間ぐらいみたいな謎の感想を持っていたが、製造工程を比較してみるとその違いが分かった。

いくつか製法はあるものの、そもそも黒ぶどうに白ぶどうを混ぜて作るケースが一つ、続いて黒ぶどうのみだが、白ワインのように「直接圧搾法」を使う(この場合は、その時につく色味がロゼの色になる)ケース。最後に、「セニエ法」という赤ワインと同じように果汁に果皮・種子を漬け込んだまま発酵させる方法をとる(赤ワインとの違いは、程よく色づいたところで果汁のみにし、残りは果汁のみで発酵させるところ)ケース。

一応、赤ワインと白ワインを混ぜるとういケースもあるようだが、EU では禁止されているらしい。

製造工程を見ていて面白いなと思ったのは、なんとなくワインという液体を作るのだから、果汁だけを使うのかと思いきや果梗・種子・果皮といったものも、ワインによっては味・色味のために活用しているという部分。

僕は赤ワインの渋みが結構好きなのだけど、たしかにあれの一部は果梗や種子、果皮から来ていると言われれば納得できる。

カベルネ・ソーヴィニヨン / シャルドネ

自分は赤・白でほぼ上記を好んで買うが、これが何を意味しているのか分かっていなかった。はい、ぶどうの品種だったんですね。

赤なら他にメルロとピノ・ノワール、白ならソーヴィニヨン・ブランリースリングをまずは覚えておけということで、次買う時は見てみようと思う。

ボディ

赤ワインの裏にかいてある「ボディ」、なんのことか分からないけど、自分は「フルボディ」が好みだということだけ分かっていた。

ボディは、ワインの味わいを決めるいくつかの要素の総体であるらしく、優劣ではなくその特徴を決めるものらしい。

フルボディともなればタンニン(果皮や種子から抽出される)由来の渋みが強いものになるらしい。逆にライトボディなら渋みもコクも軽やかになりテーブルワインとして優秀らしい。

白ワインの場合は、多くの場合果皮や種子は取り除いた後の発酵させるためタンニンは少なく、よってすっきりした味わいになるようだ。逆に辛口・甘口といった酸味や甘みが白ワインの味を特徴づける要素になるようだ。

アロマ・ブーケ

ワインの香りの呼称らしい。ブドウ本来の香りがワインに現れる部分を「第一アロマ」、ワインを熟成させることで生まれる特別な香りを「ブーケ」と呼ぶようだ。

面白いというか、まじかよと思うのは、この香りのバリエーションが、果実・植物・花系だけならまだしも、「ブーケ」になると動物・鉱物・トースト系のような香りになるらしい。コーヒーみたいな香りならまだしも、鉛筆の芯とかジビエとかの香りがして、ホントに嬉しいんだろうか。。

歴史

ギルガメッシュ叙事詩に記述があるらしい。まじかよ。

キリスト教で神聖視されたのは、「パンは我が肉、ワインは我が血」という言葉をのこしたことによるらしい。聖☆おにいさん以上の知識が無いので、水はワインに変えられる奇跡を起こしたからかと思っていた。

日本にはザビエルが持ってきたらしい。ザビエル、何でも持ってきてるな。

産地

ヨーロッパ以外だとチリワインとかよく見るなと思ったけど、世界地図で図示してもらうとなるほど、緯度できれいに生産地域として適している地域だとわかる。「ワインベルト」と呼ばれているらしいが、日本もちゃんとそのエリアに入っていて、平均気温的には適した場所にあるようだ。

最近だと、ワインベルトを少し寒い方に外れた地域でもいいワインが生まれているらしい。

テロワール

完全に初耳の単語。ぶどうの栽培にかかわるあらゆる環境のことを指すらしい。ぶどうは環境の影響を受けやすいため、同じ産地ですら自然条件でワインの味わいが大きく変わるようだ。

温暖な地域なら果実味が強くまろやかな味わいに、寒い産地なら酸味が強くすっきりした味わいに。

単一とブレンド

「単一」は1 種類のぶどうから作られ「ヴァラエタルワイン」とも呼ばれるらしい。わかりやすい味になるのが特徴。

ブレンド」は複数の品種をブレンドしている。ワイン造りの歴史が古いフランスやイタリアで主流らしい。1 の品種だけでは引き出せない複雑な香りや味わいを生み出す。

「新世界」「旧世界」という呼称がこの本以外でも使われるのかは分からないが、ワインの歴史が比較的新しいアメリカ・チリ・オーストラリア・日本などが「新世界」、逆にワイン大国であるフランス・イタリア・スペインなどが「旧世界」と分類されるらしい。

新世界では、ラベルに「品種」が書いてあることが多く、逆に旧世界では「産地」が書いてあることが多いらしい。さらに、産地が地方・村・畑など、細かくなればなるほど高品質のようだ。

旧世界ではブレンドすることが多いため、品種を書くよりも生産地を表示し、テロワールの個性を打ち出すようだ。

まとめ

本の内容としては 1/3 ぐらいで、2 賞までの内容。3 賞は各地域ごとの特徴を紹介してくれており、全部読んだわけではないが、有名なワインなんかも出てきて「へー」と言いたくなる内容が多い。

5 章は家でワインを楽しむ的な内容だが、グラスの選び方やワインの冷やし方など、案外適当にやっていることも教えてくれて便利。

総じて絵が多くて読んでいて楽しい内容だった。1000 円未満のワインしか買わない身分としては、紹介されてるワインはとても手が出るものではないが、3000 円ぐらいのもたまに出てくるので、店で見かけたら手にとってみようと思う。